■2004年3月26日(金) MRI検査結果
今日は、カノンちゃんのMRI検査の結果を聞く日だ。
娘どもに朝食を食べさせ、りんちゃんを実家に預けて病院に着くと、既に10時。
遅くとも9時までには来ようと思っていたのに。。。
受付を済ませて診察室の前へ順番を見に行く。
予約カードが順番に入れられているので、自分の順番がいつ回ってくるかを知る事ができるのだ。
…6番目(汗)
患者一人にとても時間のかかる病院なので、これは相当遅くなるかも。

11時半を過ぎてもまだ4番目のところにカードがあったので、一旦車に戻って実家に電話を入れる。
遅くなりそうだと母に告げて電話を切り、診察室の前に戻ると、5分くらいで名前が呼ばれた。
急に3人診察を終えたのか、順番が変わったのかわからないが助かった。

診察室に入ると、MRIの画像を見せられる。
素人なので、当然なんだかさっぱりわからない。
「出生直後のトラブルを考慮すると、何かあるはず!と思って見てしまうので、無理に病変を探そうとしてしまって、この辺りが空いてるかな?なんて、見えないものまで見えてしまうんですが」と先生。
「とりあえず、今回の検査の結果から明らかな病変は読み取れません。これが原因、というものはみつかりませんでした」
そうかー。よかった。。。
ところで、MRIの画像には、ポジとネガがあるらしい。
なので、その画像の中には『今は黒いけど、大きくなるにつれて段々白くなっていくべき部分』と、逆に『今は白いけど、段々黒くなって行くべき部分』があるのだそうだ。
それが『白いまま、あるいは黒いまま』だったら、そこは病変ということになる。
乳児の段階では、それをチェックする事はできない。
2歳、3歳といったある程度の年齢に達した時に、また検査をして、今回の検査結果と比較する、という方法になる。
だから『今回の検査の結果としては、明らかな原因はみつからない』という言い方になるのだった。

次は、血液検査をすることになった。
代謝異常、染色体異常などを調べるのだ。
先生は、カノンちゃんのほっぺやおでこがカサカサしているのを見て、一緒にアレルギー検査もやっておきましょうか、と言ってくれた。
ただし、検査に十分な血液が採取できれば、だが。乳児の採血は、かなり難しいらしい。

染色体の検査結果が出るのに1ヶ月かかるので、次回は4/30に予約をとりますと言われて、このまま帰ったらずっとまた悶々としてしまうと思った私は、思い切って質問してみた。
「今の段階で、可能性としてはどんな病気が考えられますか?」
先生は丁寧に答えてくれた。
「乳児の発達の遅れは、そのほとんどが原因不明です。可能性としては、今回の血液検査で調べる代謝異常、甲状腺の病気、また染色体の異常などが考えられますが、確率は非常に少ないと言えます。2〜3歳になった時、特徴的な行動などがあらわれて、病名が確定するのがほとんどです。『あぁ、発達の遅れは、この病気のせいだったのね』ということになるわけです。」
「2〜3歳で判明する病気は、例えばどういったものですか?」
「自閉症などがあげられます。他にはレット症候群とか…。手を揉み合わせるといった特徴的行動で判明します」
レット症候群は初めて聞く病名で、この段階ではどんなものかわからなかった。 ママのメモ参照のこと)
「また、発達が健常児に追い付く、ということもありえます」
追い付くってこともあるんだ!と希望を持つ私。
先生は、こう付け足した。
「ただし、これもごく稀です」

血液検査のため処置室へ。
乳児の採血は一人ではできないので、と看護婦さんは応援を要請しに行き、しばらくして応援の看護婦さんがあらわれた。
カノンちゃんだけが処置室に入り、私は部屋の外で待つ。
5分くらいはかかったと思う。
カノンちゃんは激しく泣いて、採血の順番待ちをしていた小学生くらいの女の子を恐怖で泣かせていた。
採血を終えて戻ってきたカノンちゃんは、既に泣き止んでいた。
腕と鎖骨のあたりに絆創膏が貼られている。
2ケ所も刺されたか〜。可哀想に。

車に戻って実家へ電話すると、りんちゃんは送って行くから自宅へ戻って自分でゴハンを食べてくれと言われた。
自宅へ戻ると1時過ぎ。
昼のドラマを見ながら昼食を済ませる。
2時半頃になってりんちゃんが帰ってきた。
ばーちゃんは銀行に行くと言ってそのまま出かけるが、夕方になってまたやってきた。
ばーちゃんには、MRI検査の結果は取りあえず異常はなかった、ということだけ伝えた。
その後の先生との会話についても話すつもりだったのだが、とりあえず異常がなかった、と言った時点で「じゃぁもう大丈夫。あとはしっかり食べさせて、良く遊んであげればいい」と言われて話す気力を失ったのだ。
聞く耳を持たない人に説明をするのは苦痛だ。
どっちみち、まだはっきりした診断が下った訳では無いので、説明のしようも無い。
で、まだ通うの?と言われたので、リハビリには通うことになるよ、とだけ答えておく。

ばーちゃんが帰ってから、ネットで「レット症候群」について調べる。
結構あてはまる気がしてブルーになった。
帰宅した旦那に今日の報告をし、レット症候群のことも話す。
こんな怖い病気でないといいんだけど…。

"ごくまれ"な、発達が追い付く子だったら嬉しいなぁ。